車両・運転

そんなにあったの?日本初の地下鉄車両の新技術

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答え

日本初の地下鉄用車両「1000形」は当時の最先端技術の結晶です

上野〜浅草間の地下鉄が開業した大正末期から昭和初期は、蒸気機関車が客車を牽引する列車が主流で、都市部にようやく電気を動力とする「電車」が普及し、通勤の足として活躍を始めたばかりの頃。日本で最初の地下鉄も、先進技術を積極的に取り入れた地下鉄用電車「1000形」が開発され、導入されました。
ちなみに世界初の地下鉄、英国の「ロンドン地下鉄」も、開業当初(1863年)は、蒸気機関車による牽引方式でした。
ロンドン地下鉄の蒸気機関車牽引方式(模型)
ロンドン地下鉄の蒸気機関車牽引方式(模型)
(提供:地下鉄博物館)
地下鉄開業当初の東京地下鉄道「1000形電車」
地下鉄開業当初の東京地下鉄道「1000形電車」
(提供:日本地下鉄協会)

先進技術1) 画期的!全鋼製車体を採用

全鋼製車両 「銀座線1000形」
全鋼製車両 「銀座線1000形」
地下鉄開業時に開発された車両を、地下鉄博物館にて復元保存。
(提供:地下鉄博物館)
木造車両の例 「東武鉄道デハ1形5号電車」
木造車両の例 「東武鉄道デハ1形5号電車」
1924年(大正13年)製造。東武博物館にて保存。
(提供:東武博物館)

先進技術2) オシャレでモダンな内装

硬質感のある外観に対し、車内はオシャレでモダンな内装に。鋼板に木目焼き付け印刷を施し、照明にはソフトな間接照明を採用。吊手は、手を離すとスプリングの力で元の位置に戻る「リコ式」が導入されています。
車内イメージ
仙台市地下鉄 東西線
モダンな雰囲気の車内。(提供:地下鉄博物館)
間接照明と「リコ式」吊手
仙台市地下鉄 東西線
網棚はなく、間接照明が上質感を演出。(提供:地下鉄博物館)

先進技術3) 日本初!最先端技術で高い安全性を確保

トンネル内の列車衝突事故を防止するため、日本初となる「打子式自動列車停止装置(ATS)」を装備。客室扉にも当時まだ珍しかった「自動開閉式」を採用するなど、安全性を重視した最先端技術も数多く取り入れられています。
打子式自動列車停止装置(ATS)
打子式自動列車停止装置(ATS)
列車が「赤」信号を越えて進行すると、自動的に非常ブレーキがかかり、列車を停止させる。(提供:地下鉄博物館)
客室扉の自動開閉式ボタン
客室扉の自動開閉式ボタン
当時珍しかった自動開閉できるボタンを客室扉に採用。車掌は「此の戸(このと)」を開き安全確認後、「他の戸」で開閉をおこなっていた。(提供:地下鉄博物館)

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