リニアメトロ

「リニアメトロ」って何のこと?

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答え

リニアモータカーを採用した地下鉄です

「リニアメトロ」は、一般的な「回転型モータ」の電車ではなく、「リニアモータ」という、最新モータ技術の電車を採用した地下鉄です。その最大の特徴は、モータ自体を平たく薄い構造にできるため、車両もトンネルもコンパクトにでき、開発コストや工事期間を抑えることができます。車両は小回りがきいて急勾配もラクに登れるため、駅間をより直線的に短く路線設定ができるのも大きなメリットなのです。

リニアモータは、回転型モータを直線状に切り開いた構造

リニアモータは、車両の台車に取り付けた1次側コイル(リニアモータ)に交流電流を流して磁界を発生させ、相互作用で枕木に固定した2次側導体(リアクションプレート)との磁石の吸引力・反発力で、車両の推進および制動に利用します。
リニアモータの仕組み
(出典:日本地下鉄協会「LINEAR METRO」より)

車両下部のリニアモータ部(都営地下鉄大江戸線)
第三軌条(東京メトロ・銀座線)
(提供:東京都交通局)

低コストで高性能・快適・・・現代の都市交通の理想!

特徴1)車両もトンネルもコンパクト化→コスト削減!

リニアモータはモータ部分が扁平なため、床面高さを低くでき、しかも従来車両とほぼ同等の天井高さが確保できるので、快適性が保たれています。さらに車両をコンパクトにできるため、トンネル断面積を従来の回転型モータの地下鉄の約半分にすることが可能に。建設費を大幅に低減できることが大きなメリットです。
構造
■建設コスト比較
■建設コスト比較
(出典:日本地下鉄協会「LINEAR METRO」より)

特徴2)急カーブや急勾配もラクラク

扁平なモータにより底床化を実現。小径の車輪で短軸距離のコンパクトな台車構造と、カーブに合わせて車軸を変化させる「ステアリング機構」が採用できます。そのため小回りがきき、半径50mという急カーブもお手のものに。
また、車輪とレールの摩擦によらない駆動方式なので、走行抵抗が少なく、6〜8%の急勾配もラクラク走行可能。
つまり、地下の厳しい条件でも柔軟に路線設定できるため、さらに建設コストが低減できるのです。
急カーブや急勾配もラクラク
急カーブや急勾配もラクラク
(出典:日本地下鉄協会「LINEAR METRO」より)

特徴3)低騒音で快適

回転式モータと構造が異なるのと駆動装置が無いので、ギアによる摩擦騒音が発生しません。また、左右の車輪を別々に回転させられる独立回転車輪方式なので、急カーブのときのキシミ音も減少。
さらに床面高さが低くコンパクトな車両なのに、車内は従来電車よりやや狭い空間となっている。小型化と快適空間を両立させた合理的な技術です。
低騒音で快適
(出典:日本地下鉄協会「LINEAR METRO」より)

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