南北線の1000系車両は、開業年である1987年~1996年にかけて4両編成21本の84両が製造され、開業当初からATOワンマン運転を行っている。
車体はアルミ車体の片側4扉で、先頭車の全長は21.75m、中間車は20mである。制御方式には電機子チョッパ制御を採用し、台車は外側にブレーキディスクを備えたボルスタレス台車となっている。この1000系車両は、2004年から2013年にかけて改修されて形式が1000N系車両に改められた。改修内容としては、仙台市地下鉄車両として初めての車両冷房化及び制御装置のVVVF化、車いすスペースの設置、車内インテリアの変更等である。
製造初年 | 1987年(2004年改修) | 制御方式 | VVVF |
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全長 | 先頭車21.75m/中間車20m | 主電動機出力 | 160kW |
軌間 | 1067mm | 運転最高速度 | 75km/h |
電力方式 | 直流1500V | 在籍両数 | 84両 |
集電方式 | 架空線 | 編成両数・本数 | 4両×21本 |
南北線の開業時に導入した1000N系車両が一般的な耐用年数である車齢40年を迎えることから、安全かつ快適な輸送サービスを継続するため、新たに3000系車両を導入した。仙台市交通局としては初めての車両更新である。設計にあたっては、より安定的で快適な輸送サービスを実現するため、①トラブルに強く、②持続可能な、③ひとにやさしい鉄道を目指した。VVVF制御装置を2群構成から4群構成に変更、SiCを用いたパワーデバイスを採用した。また、全閉外扇式のモータの採用など省エネ化を図っている。その他にも、低床化によるホームとの段差縮小や、車いす・ベビーカースペースを全車に設置するなどのバリアフリー化に加え、冷房装置の能力を1.5倍に向上させた。また、戸挟時も自動で閉動作をやめる電気式の戸閉装置の採用や車内監視カメラを導入している。
製造初年 | 2023年 | 制御方式 | VVVF |
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全長 | 先頭車21.75m/中間車20m | 主電動機出力 | 160kW |
軌間 | 1067mm | 運転最高速度 | 75km/h |
電力方式 | 直流1500V | 在籍両数 | 4両 |
集電方式 | 架空線 | 編成両数・本数 | 4両×1本 |
2015年12月6日の東西線開業にあわせてリニアメトロ4両編成15本の60両が製造された。車両は4両編成8台の台車すべてにリニアモータを搭載したM車であり、将来5両化する際は、2号車と3号車の間にM3を追加する予定になっている。
台車は、リニアモータ駆動方式空気バネ台車で路線の特徴である急曲線及び急勾配に対応するため、リンク式操舵台車を採用し曲線通過性能を向上させている。また、基礎ブレーキ装置には1軸に2枚のディスク板を取付し、ブレーキ性能の強化を図っている。
一方、主回路制御装置には、IGBTを使用したVVVF制御装置を備えリニアモータを制御している。また、保安装置には、受信制御部を2重系にしたATC装置を採用し、ATO装置によるワンマン運転を行っている。
車体はアルミ車体で、「自然と調和し、伊達の歴史を未来につなぐデザイン」を設計コンセプトに、車両前面には、伊達政宗公の兜の「前立て」をモチーフにした三日月のデザインを施しており、車体側面には、東西線のカラーでもあり、空・川・海を表す水色の連続ラインを肩部に配置するとともに、広瀬川の水を表す「青」、杜の都の「緑」、街のにぎわいや人のあたたかさを表す「オレンジ」をドット状にランダム配置している。
車内は、ユニバーサルデザインを積極的に取り入れるとともに、開放感がある明るい車内となっている。座席は、6人掛け及び4人掛けで、青地に七夕まつりの吹き流しをイメージしたアクセントを施している。
車いすスペースを各車両に設けるとともに、車内には4カ国語で案内する液晶式案内表示器を設けるなど、どなたにも利用しやすい車両となっている。
また、ホームと車両床面の段差は1cm、隙間については、ホーム側に可撓性があるゴム板を設置することにより、2~3cm程度とし、車いすのお客様が介助なしに乗降可能としている。
製造初年 | 2015年 | 制御方式 | VVVF |
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全長 | 先頭車16.7m/中間車16.5m | 主電動機出力 | 135kW |
軌間 | 1435mm | 運転最高速度 | 70km/h |
電力方式 | 直流1500V | 在籍両数 | 60両 |
集電方式 | 架空線 | 編成両数・本数 | 4両×15本 |