OsakaMetroのサードレール方式路線の最新鋭車両で、バリアフリー対策や省エネルギー、火災対策や列車衝突時の安全性向上、案内表示の利便性向上を盛り込んだ。大阪市交通局時代の2008年に谷町線で試作車が登場し、2011年には御堂筋線にも投入され、2020年3月現在、谷町線に6両編成13本、御堂筋線に14本の合計218両が使用されている。
基本仕様や機器配置は新20系をベースとしており、レーザー溶接を導入したステンレス車体によって強度を向上させている。走行機器にはVVVFインバータを採用、車内には液晶ディスプレイを備え、四か国語による案内が行われている。
製造初年 | 2008年 | 制御方式 | VVVF |
---|---|---|---|
全長 | 先頭車は18.9m/中間車は18.7m | 主電動機出力 | 140kW |
走行輪中心間隔 | 1435mm | 運転最高速度 | 70km/h |
電力方式 | 直流 750V | 在籍両数 | 218両 |
集電方式 | サードレール | 編成両数・本数 | 31系10両×14本、32系6両×13本 |
サードレール方式の各路線で使用されている現在の標準型といえる車両で、20系をベースとしてモデルチェンジを行った。1990年から1997年にかけて製造されたほか、大阪港トランスポートシステムからの編入車があり、全路線分合わせて572両が在籍する。ステンレス製の車体で、走行機器にはVVVFインバータを採用した。路線によって番号と配色を分けており、御堂筋線の21系は赤色、谷町線の22系が紫色、四つ橋線の23系が青色、中央線の24系が緑色、千日前線の25系が桃色のラインカラーとなっている。2011年にはリフレッシュ車両が登場し、2020年3月末現在、御堂筋線に10両編成15本と谷町線に6両編成6本、四つ橋線6両編成8本、中央線6両編成5本、千日前線に4両編成17本の合計332両がそれぞれ完了している。
製造初年 | 1990年 | 制御方式 | VVVF |
---|---|---|---|
全長 | 先頭車は18.9m/中間車は18.7m | 主電動機出力 | 140kW |
走行輪中心間隔 | 1435mm | 運転最高速度 | 70km/h |
電力方式 | 直流 750V | 在籍両数 | 576両 |
集電方式 | サードレール | 編成両数・本数 | 21系10両×18本、22系6両×27本、23系6両×22本、24系6両×5本、25系4両×17本 |
1973年に試作車が20系として誕生し、当初は谷町線の高速運転用として開発されていた。1979年から量産車が登場し、1989 年までに234 両が落成。当初は8両編成で使用されたが、後に9両編成となり、現在では10両編成となっている。車体はアルミ製で、前面は運転台部分を拡張したデザインとした。制御方式はサイリスタチョッパ制御で、空気バネ台車を使用する。1999年からはリニューアルを、2006年からは制御装置のVVVFインバータ化を行い、VVVF化された車両は形式名が10A系とされている。長年主力として活躍していたが、1995年から廃車が始まり、2020年3月末現在では、10系1本、10A系9本の合計100両を残すのみとなった。
製造初年 | 1979年(改造は2006年より) | 制御方式 | チョッパ:10系(VVVF:10A系) |
---|---|---|---|
全長 | 先頭車は18.9m/中間車は18.7m | 主電動機出力 | 130(140kW) |
走行輪中心間隔 | 1435mm | 運転最高速度 | 70km/h |
電力方式 | 直流 750V | 在籍両数 | 100両 |
集電方式 | サードレール | 編成両数・本数 | 10系10両×1本、10A系10両x9本 |
サードレール方式の車両では日本初のVVVF車。路線延伸と近鉄線への乗り入れを機会に登場し、後に谷町線にも投入した。1984年から1989年にかけて、6両編成16本の96両を製造。片側4扉の車体はアルミ製で、前面にはFRPの縁取りを施している。近鉄線内の勾配区間で使用する抑速ブレーキを備え、新20系にも反映された。後年の改造で車椅子スペースや車内案内表示装置などを設置したほか、2004年から順次制御装置をGTO素子からIGBT素子のものに交換している。現在2014年に廃車された01編成を除く6両編成15本が中央線で使用され、近鉄けいはんな線ではワンマン運転も行っている。
製造初年 | 1983年 | 制御方式 | VVVF |
---|---|---|---|
全長 | 先頭車は18.9m/中間車は18.7m | 主電動機出力 | 140kW |
走行輪中心間隔 | 1435mm | 運転最高速度 | 70km/h |
電力方式 | 直流 750V | 在籍両数 | 90両 |
集電方式 | サードレール | 編成両数・本数 | 6両×15本 |
堺筋線の車両で、阪急線直通運転のための車両規格としている。輸送力増強や、冷房化推進、既存の車両の取替えを目的として登場した。1990年から2003年にかけて136両が製造され、当初は6両編成、現在は8両編成17本となった。片側3扉、全車全長18.9mの車両で、車体はステンレス製。VVVFインバータを使用し、大阪市交通局当時に初のボルスタレス台車を導入した。2002年に製造した車両から機器やデザインを変更、床面高さ低減などを行ったほか、2012年から車両のリフレッシュを開始し、8両編成8本が使用されている。阪急京都本線、千里線にも乗り入れを行っている。
製造初年 | 1990年 | 制御方式 | VVVF |
---|---|---|---|
全長 | 18.9m | 主電動機出力 | 180kW |
走行輪中心間隔 | 1435mm | 運転最高速度 | 70km/h(OsakaMetro線内) |
電力方式 | 直流 1500V | 在籍両数 | 136両 |
集電方式 | 架空線 | 編成両数・本数 | 8両×17本 |
日本初のリニアモーター式地下鉄車両。1990年に鶴見緑地線(当時)が開業するのに合わせ、1988年に試作車が登場したほか、1997年までに4両編成25本の100両が製造された。片側3扉で、車体はアルミ製で、塗装を行っているが、製造時期などで塗り分けが変わっている。走行機器にはVVVFインバータを採用し、全車が電動車。空気バネ台車を使用し、自己操舵機能を持っている。
1999年からはATOによるワンマン運転を開始しており、2010年から使用を開始した可動式ホーム柵への対応改造を行ったほか、2011年からは主要機器を交換する更新工事を行っており、2020年3月現在で4両編成18本の合計72両が完了している。
製造初年 | 1989年 | 制御方式 | VVVF |
---|---|---|---|
全長 | 先頭車15.8m/中間車15.6m | 主電動機出力 | 100kW |
走行輪中心間隔 | 1435mm | 運転最高速度 | 70km/h |
電力方式 | 直流 1500V | 在籍両数 | 100両 |
集電方式 | 架空線 | 編成両数・本数 | 4両×25本 |
リニアモーター方式を採用した小型車両。今里筋線として開発され、ワンマン運転、定位置停止支援装置(TASC)を導入し、加速は手動で行っている。長堀鶴見緑地線の70系と一部の施設を共用しており、基本性能や車両の規格・寸法は70系と同じであるが外観デザインの変更、薄型冷房装置の導入、車内の座席寸法の拡大や火災対策の強化、可動式ホーム柵への対応を行っている。2004年に試作車が、2006年の今里筋線開業を前に量産車が新造され、4両17本の合計68両が製造された。
2018年に長堀鶴見緑地線の輸送力増強のため、4両1本をATO運転対応等の改造を実施し同線へ転用した。
製造初年 | 2004年 | 制御方式 | VVVF |
---|---|---|---|
全長 | 先頭車15.8m/中間車15.6m | 主電動機出力 | 100kW |
走行輪中心間隔 | 1435mm | 運転最高速度 | 70km/h |
電力方式 | 直流 1500V | 在籍両数 | 68両 |
集電方式 | 架空線 | 編成両数・本数 | 4両×17本 |