スペイン
Spain
人口●4707万人
面積●50万5370km2
主要言語●スペイン語
通貨●ユーロ
1ユーロ=134.92円
1人当たりGNI●2万9340ドル
西ヨーロッパ、イベリア半島の王国。大部分が標高数百mの高原状であり、比較的乾燥した気候である。紀元前7世紀にフェニキア人がこの地に多く見られた「hispan(犬)」または一説に「Shaphan(兎)」と名づけたのが国名となったという。古代ローマ帝国の属領、西ゴート王国の支配の後、8世紀にアラビア人の支配を受け、イスラム文明の影響を受けた建築物が残る。
バルセロナ Barcelona
スペイン東部、地中海に面し、三方を山に囲まれた人口161万人(2011)のスペイン第2の都市。スペイン最大の港湾都市で、カタルーニャ地方の中心地となっている。商工業活動ではマドリードを抜いて、同国第1位を保っており、バルセロナを中心とするカタルーニャ地方はスペインの国民総生産の20%をあげている。市内には、中世ゴシック建築とガウディの建築群が建ち並び、ピカソ、ミロなど芸術家で有名な街でもある。
Transports Metropolitans de Barcelona(TMB)
URL:http://www.tmb.cat
現在、バルセロナには11本の地下鉄路線があるが、そのうち1〜5号線及び9〜11号線は、バルセロナ市とカタルーニャ州が共同で1959年に設立したバルセロナ交通局(TMB)が、6〜8号線はカタルーニャ州政府の機関であるカタルーニャ公営鉄道(Ferrocarrilsde la Generalitat de Catalunya: FGC)が運営している。バルセロナ市内は、地下鉄のほか、FGC とRENFE(スペイン国鉄)が運営する郊外路線とトラム(7路線)、多数のバス路線等による稠密なネットワークが形成されており、バルセロナ市、カタルーニャ州、国が共同で設立した都市輸送公社(Autoritat del Transport Metropoltia: ATM)が運賃体系を含め、総合的な計画、連絡、調整業務を担当している。
バルセロナの最初の地下鉄の開業は、1924年グランメトロ社による現在の3号線Catalunya〜Lesseps 間で、1435mm 軌間であった。その後、1929年開催のバルセロナ万国博に合わせ、主要会場と市中心部間のアクセスを確保するため、1926年6月にトランスベルサル社による現在の1号線のCatalunya〜Bordeta(現在のEspanya)間が開業した。この1号線は当初、スペイン国鉄を結ぶ路線として建設されたため、1674mmゲージを採用した唯一の地下鉄路線となっている。1920〜30年代にも若干の延伸や4号線の一部の開業があったが、路線網の本格的な建設が開始されたのは第2次大戦後の、特に1970年代以降のことである。
一方、FGC の各路線は、都心と近郊とを結ぶ路線の都心部を地下化したもので、8号線はメーターゲージを採用している。
TMBの11号線は4号線の延伸線でありながら全線が単線で、2両編成の500系車両が走行しており、2009年にスペインで2番目に無人運転化を実現している。
別々の始発駅を出た2本の路線が、都心区間は同一軌道上を走行し、その後再び分岐して別々の終端駅に到達する9号線と10号線は、2009年9月に一部区間が開業した。この両線は無人運転が採用されることとなり、各駅にはホームドアが設置されている。完成すれば新たな準環状線となる予定の両線であるが、財政的な事情から現在は工事が中断されている。
2号線のSagrada Família駅に停車する新旧車両
提供/秋山芳弘
開通年 | 1924年12月 | 軌間 | 1674mm(1号線) 1435mm(2~5・9~11号線) |
---|---|---|---|
営業キロ | 101.8km | 電気方式 | 直流1500V(1号線) 直流1200V(2~5・9~11号線) |
路線数 | 8 | 集電方式 | 架空線 |
駅数 | 139 | 運転保安 | ATP/ATO |
運行時間 | 5:00~2:00 | 最小運転間隔 | 3分29秒 |
運賃制度 | 均一制 | 列車運転線路 | 右側 |
輸送人員 | 107万人/日(2011) |
※データはTMBのみ。9号線を除く
2.15ユーロ均一(地下鉄・バス共通。相互の乗り換えは不可)
普通乗車券、T10(10回券)、T50/30(50日中の連続する30日間有効カード)、T Dia(1 日乗車券)等
スペイン語及びカタルーニャ語
*一般社団法人 日本地下鉄協会 「世界の地下鉄ビジュアルガイドブック」より