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日本に初めて本格的な地下鉄が開業したのは1927年。東京地下鉄道(株)の上野~浅草間(約2.2km)です。当時は蒸気機関車がまだ主流な中、同社は、地下鉄用車両として1000形電車を開発しました。
【1000形電車】
【昭和初期の地下鉄建設の様子】
1933年に日本初の公営地下鉄として大阪市営地下鉄御堂筋線の梅田~心斎橋間が開業。その後、日本における地下鉄は都市の発展に合わせ、延伸・開業を重ね、1950~60年代は東京・大阪・名古屋を中心に、その後は地方中枢都市へと広がっていきました。
現在では、都市活動に不可欠な交通インフラとして利用されており、北海道から九州まで、営業路線総延長851.5km、利用者は1日あたり1,454万人(令和4年度実績)に達しています。
地下鉄は台風などの天候の影響に左右されず、定時制に優れており、また、目的地間を道路交通の影響を受けずに走行することが可能なため、速達性も高い乗り物です。
歩行者や乗用車等と接触する危険がなく、ATC(自動列車制御装置)などの安全性の高い運行管理システムの整備が進んでおり、事故が少なく安全な乗り物です。
地下鉄を含め、鉄道は1人を1km運ぶために排出するCO2排出量が、自家用乗用車の約5分の1であり、環境にやさしい乗り物です。
しかしながら、特殊な工法で建設するため、初期の建設費用が高く、また、日々の検査・メンテナンスに労力が必要であり、相応の利用が見込まれる大都市でしか地下鉄の建設は困難です。
平成25年3月に全国の主な交通系ICカードの相互利用が開始され、多くの地下鉄で相互利用ができるようになりました。
また、平成26年4月の消費税増税に伴い、関東圏の一部では1円単位の乗車料金が導入されました。
現在、地下鉄の新線を建設しているのは、東京地下鉄(株)有楽町線(豊洲~住吉)及び南北線(品川~白金高輪)の2路線の延伸です。
都市名 | 路線数 主な路線名 |
営業キロ | 令和4年度 乗車人員 (千人/日) |
主な IC乗車券 |
事業開始 時期 |
|
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札幌市 | 3路線 南北・東西・東豊線 |
48.0km | 552 | SAPICA | S46.12 | |
仙台市 | 2路線 南北・東西線 |
28.7km | 227 | icsca | S61.7 | |
東京都 (都営地下鉄) |
4路線 浅草・三田・新宿・大江戸線 |
109.0km | 2,242 | PASMO | S35.12 | |
横浜市 | 2路線 ブルーライン・グリーンライン |
53.4km | 582 | PASMO | S47.12 | |
名古屋市 | 6路線 東山・名城線 など |
93.3km | 1,148 | manaca | S32.11 | |
京都市 | 2路線 烏丸・東西線 |
31.2km | 348 | PiTaPa | S56.5 | |
神戸市 | 2路線 西神・山手線・北神線・海岸線 |
38.1km | 285 | PiTaPa | S52.3 | |
福岡市 | 3路線 空港・箱崎・七隈線 |
31.4km | 399 | はやかけん | S56.7 |
事業者名 | 路線数 主な路線名 |
営業キロ | 令和4年度 乗車人員 (千人/日) |
主な IC乗車券 |
事業開始 時期 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
東京メトロ | 9路線 銀座・丸ノ内・日比谷線 など |
195.0km | 5,950 | PASMO | S2.12 | |
Osaka Metro | 8路線 御堂筋・谷町・堺筋線 など |
137.8km | 2,216 | PiTaPa | S8.5 | |
北総鉄道 | 1路線 北総線 |
32.3km | 97 | PASMO | H3.3 | |
埼玉高速鉄道 | 1路線 埼玉高速鉄道線 |
14.6km | 108 | PASMO | H13.3 | |
東葉高速鉄道 | 1路線 東葉高速線 |
16.2km | 140 | PASMO | H8.4 | |
広島高速交通 | 1路線 アストラムライン |
18.4km | 59 | PASPY | H6.8 | |
横浜高速鉄道 | 1路線 みなとみらい線 |
4.1km | 188 | PASMO | H16.2 |